ママの知恵袋

熊野での梅の活用法

熊野の案内人、石丸美穂子です。

 

口熊野・みなべ町と田辺市は、紀州備長炭と南高梅で有名な所、世界農業遺産の「みなべ・田辺の梅システム」として認定されています。

 

 

世界農業遺産とは、簡単に言うと世界各地の伝統的な農業の営み・暮らしを、次世代に受け継いでいくこと。国連食糧農業機関(FAO)が、次世代へ継承すべき重要な農法や生物多様性等を有する地域を認定するプロジェクトです。

 

 

 

この地域は、和歌山県南部・沿岸部の中央地域で平地が少なく、山は急な斜面が多い地形で土壌は栄養分が少なく、小石が多い土地なので農作物が育ちにくい地域でした。「梅システム」は、そんな痩せた山地を、自然と共生しながら、江戸時代から約400年かけて「梅の産地」として、発展させてきた農業システムのことです。

 

 

今では、みなべ・田辺地域の梅の年間生産量は、約5.17万トン(2017年)で、日本の梅生産量の62%を占めている一大産業なんです。

 

www.maff.go.jp/kinki/toukei/toukeikikaku/yotei/attach/pdf/2017-35.pdf

 

 

仕事の関係で、南高梅の原木がある紀州高田果園にインタビュー取材をしましたが、農薬を使わずに梅を作ることの努力や障がい者雇用への取り組みなど、様々な熱い想いを聞かせていただいて、より梅干しラブが高まりました。地元で販売はほとんどないのですが、百貨店等、インターネットで買うことが出来るのもこだわりがあります。

紀州高田果園

www.umeland.com/html/company.html

 

 

 

梅がなる時期には、梅の酵素ジュースや酢といろんな糖類で漬ける梅サワードリンク、完熟梅で作る梅ジャムなど梅仕事が沢山あります。自宅に無農薬・無肥料の自然農で育てている南高梅の木が2本あるので、時期になると息子と一生懸命梅採りをします。忙しいけれど、とてもうれしい時間です。酵素ジュースは置いておくと発酵しすぎてアルコール化するので、作る時期をずらしています。梅を冷凍しておくといつでも解凍せずそのまま糖類を入れるだけで早くジュースができますし、凍らせることで梅の細胞組織が壊されて、有効成分が抽出されやすくなります。

 

 

 

さて、私は梅干しは「白干し」(しらぼしと読みます)しか食べません。昔ながらの塩だけで浸けた梅干しは、無添加そのもの。無農薬・有機栽培なら最高ですね。

お味ははっきり言ってかなり酸っぱいです!!地元では塩抜きをして食べたりするのですが、梅のエキスが出てしまってもったいないと思うので、少し工夫して食べます。

 

 

一番多いのがやっぱり「おむすび」。発酵玄米に白干し梅とすり黒ゴマの組み合わせは、毎日食べても飽きないおいしさです。果肉を少しずつご飯に混ぜて握ります。梅干しの塩分だけで十分塩気がありますし、腐りにくくなります。朝握って、お昼ごろには酸っぱい梅干しの塩分がお米に吸収されて、良い塩梅のおむすびになります。

 

 

次に良く食べるのは、温泉粥。風邪を引いたり食欲がない時、寒い冬の朝によく食べます。時短のため、炊いた発酵玄米に白干しと本宮の湯の峯温泉水を加えて、プチ土鍋でぐつぐつと温めるだけで出来上がり。温めているときに、梅干しの果肉をつぶしながら混ぜると酸っぱさが和らいでちょうどいいです。胡麻フェチの息子は、さらに黒ゴマをすりおろして食べています。温泉成分と梅干しのデトックス効果が抜群のおかゆです。

 

 

 

そして、梅干しだけでなく様々な梅製品を日常に取り入れています。梅エキスは、青梅を黒いどろどろの状態まで煮詰めたもので、風邪の引き始めやおなかを壊したときに、のどが痛いときは蜂蜜を加えてお湯で溶かしてドリンクを作って飲みます。ものすごく粘度が高いのでなかなか溶けないのですが、そのまま食べると超酸っぱいので。市販の商品には、はちみつや玄米水あめなどを加えて食べやすくしたものも売っています。私は日本ミツバチの養蜂をお手伝いしているので、生はちみつを加えます。(温度は40度以下で酵素を壊さないように気を付けつつ)温めた豆乳に加えると、混ぜているうちに固まってきてヨーグルトのようになります。ちょっとユニークな食べ方です。

 

 

 

さらに、インフルエンザが流行りだすころには、うがい薬として梅酢を使います。梅酢とは、梅干しを浸けた後に上がってくる水分で、クエン酸やポリフェノールといった梅のエキスや塩分が含まれています。酢とあっても、酢酸発酵していないので一般的な酢とは違います。酸っぱいから酢?ということでしょうか。ちなみに、夏場は水に梅酢を入れて飲むことで塩分&栄養補給をしていました。

 

 

 

 

みなべ町では、梅の研究が盛んで、梅の医学的効能の「α-グルコシダーゼ阻害剤」、「ヘリコバクターピロリの運動能阻害剤」について特許をとっています。つまり、胃炎や糖尿病予防に対して梅にはきちんとした効果効能があるということ。

 

みなべ町役場HP

www.town.minabe.lg.jp/docs/2013092400045/

 

 

 

梅酢には、さらにインフル抑制効果も研究発表されています。田辺市とJA紀南でつくる「紀州田辺うめ振興協議会」では、梅酢から抽出したポリフェノールの研究を行っていて、インフルエンザウィルス増殖抑制効果があると研究結果を発表しています。

A型インフルエンザ以外にも、梅酢ポリフェノールが口唇ヘルペス、ポリオ、手足口病、ノロ等のウイルスの増殖を抑制する効果もあって梅の効果はすごいと思います。梅干しにもこのポリフェノールは入っているのですが、うがいに使うならやっぱり梅酢がつかいやすいかな。

JA紀南のHP

www.ja-kinan.or.jp/1409.html

 

 

 

 

インフルエンザの予防接種をしても、どんな型が流行るかその時にならないとわかりませんし、(そもそもワクチンには様々な弊害があると私は考えていますので打ちません)自己抵抗力をつけることと早めの対処・梅での昔ながらの手当てを見直してみませんか?

 


この記事を書いた人

kururi


母の実家である熊野に、13年前にJターンしてきました。熊野古道や南紀熊野ジオパークのガイドであったり、自然農の釜炒り茶づくり、天然お香づくりといった体験教室の運営、日本ミツバチの非加熱はちみつといった熊野らしいお土産の製造、販売を行っています。 熊野は、山、川、海があり、世界遺産の熊野古道や聖地がある美しい地。私は山間部に暮らしていますが、地域の人から山と共存する知恵や歴史や文化を学び、本当の豊かさを教えてもらいました。 そんなのどかな日々の素朴な生活をお伝えしていきます。

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